KONNA TOKIDADE

昨日、いつもの人が、きっと仕事関係のことでいろんなところで話をしてきたその帰りかな、うちに来てくれた。新しい内容の仕事、今まで練ってきた企画の実現に向けてのあれこれ、そういう話がいろいろと進んでいるそうだ。

「行く先々でいろんな人が『こんな時だで』って言うんですよ。『こんな時だで何か作らないと』って、みんなすごくそう思ってるみたい」

と彼女は言う。

なんかその感覚、ものすごーくわかる!

私は売上がいよいよ下がった4月から、店を閉めてたGW中など、なんだかやけに気持ちが上がってた。ニュースでは暗い内容が多かったから、こんなことを決して口に出してはいけないのだろうと思っていたけれど、正直、心の中に新しい「楽しい」が生まれていた。

そしてGWが終わったころから、どうやらそれは私だけではないことに気付いた。

打撃を受けてる私たち飲食店の同業者の方からも、なぜか明るさを感じる。仕事以外の自分の周囲を見渡してもそんな気がする。それは多分、「こんな時だで」と言って仕事のやり方を変えたことによる新鮮さとか、または「こんな時だで」とおうちでパンを焼いたり今まで作らなかった手の込んだ料理やスイーツを作ってみたりとか、「こんな時だで」とライブの配信をしたり、そして「こんな時だで」とお金にはならなくても何か始めてみたりとか、そういうふうに動く人が結構多かったのではないかな。

ほんと、食べきれないほどのスイーツを作る息子さんの写真とか、山のようにマンガをDLした話とかも毎日目にしたし。

ライターの山口雅さんもやっぱり「こんな時だで」と言って始めた映画館シネマスコーレのインタビューがバズって社会現象にまで発展するし、現在は「普通の人の今の声を」という趣旨でのインタビューをどんどん行い、そしてそれをどんどんとアップしている。このスピード感も「こんな時だで」感がとてもある。


私も、この春に山口雅さんとともに脚本を書いてみようってことになり、さらにそれを朗読劇にしようと思ってるんだけど、それもほんと、「こんな時だで」なんだよね。

とにかく、なんか楽しいことをやろう。そしてちゃっちゃとやろう。そらいつだってクオリティは大事。でもそれ以上に今は練ることに時間をかけるよりも、まずは形にして出すこと。そして自分自身がそれを楽しむこと、ではないかなと思ってる。

ロジウラのマタハリ春光乍洩

いい音楽といいごはんのカフェ。 名古屋市中区大須の小さなアジアンカフェです。